デジタルPCRによる簡便・迅速なゲノムコピー数解析について

■ デジタルPCR検査の原理

NPO法人「染色体・遺伝コンシェルジュ」ではマイクロアレイ染色体検査で明らかになったゲノムコピー数変化が親由来かどうか検証するために、簡便・安価かつ迅速に実施できる方法としてBIO-RAD社製QX600 Droplet Digital PCR Systemを用いたdroplet-digital PCR法を導入しています。任意のゲノム位置におけるコピー数を、対照遺伝子と比較することにより、正確にコピー数を確認できます。

Droplet Digital PCRのイメージ(BIO-RAD社ホームぺージより引用)

オイルによって懸濁され、玉状になった区画内でPCRが行われ、PCR産物の有無をカウントしますので、絶対的な定量が可能となります。

MECP2遺伝子の重複を確実に診断できます(Imaizumiら2019の論文から)。

■東京女子医科大学の研究室におけるデジタルPCR関連の業績(抜粋)

  1. Imaizumi T, Yamamoto-Shimojima K, Yamamoto H, Yamamoto T. Establishment of a simple and rapid method to detect MECP2 duplications using digital polymerase chain reaction. Congenit Anom (Kyoto). 2020;60(1):10-14. doi:10.1111/cga.12325
  2. Imaizumi T, Yamamoto-Shimojima K, Yamamoto T. Advantages of ddPCR in detection of PLP1 duplications. Intractable Rare Dis Res. 2019;8(3):198-202. doi:10.5582/irdr.2019.01067

■ 東京女子医科大学における研究内容についての報道

2008年6月18日版 Medical Tribune誌において東京女子医科大学におけるマイクロアレイ染色体検査による研究の内容が報道されました。