ご挨拶

 平成21年春にNPO法人「染色体・遺伝コンシェルジュ」は設立されました。当時はマイクロアレイ染色体検査はゲノム解析研究として行われており、必要とされる患者さんに検査を提供することができるようにすることを目的としてきました。このマイクロアレイ染色体検査は令和3年10月より保険収載され、日常診療で実施することができるようになりました。このことにより、本NPO法人の役割は果たせたものと考えられます。ただ、マイクロアレイ染色体検査の結果解釈においては、微細な染色体断片のコピー数変化がde novoで生じたものかどうかを検証しないことには結論を出すことができない場合があります。両親のどちらかが保因者である場合もあります。そのため、両親検体を含めたトリオ解析には一定のニーズがありますが、それを受託するしくみが整っておりません。そのため、NPO法人「染色体・遺伝コンシェルジュ」では、マイクロアレイ染色体検査の結果解釈に対するサポートの一環として、デジタルPCRによるトリオ解析の受託を開始致します。臨床医の先生方を対象とした遺伝学的検査の進め方に関する相談やマイクロアレイ染色体検査の結果解釈のお手伝いも従前どおりお引き受け致します。また、末梢血サンプルが手に入らないため、保険としてのマイクロアレイ染色体検査を実施することができない場合の受託も引き続き実施致します。最新情報・技術の提供を行うとともに、一般の方々を対象とした染色体や遺伝についての社会啓発活動、染色体に起因する疾患の患者さまのサポートなどを行うことによって、引き続き社会貢献を目指します。


マイクロアレイ染色体検査の結果解釈で困っている臨床医の先生方のために専門的な立場から注釈を加え、FISH法やデジタルPCRによる確定診断から患者様への説明方法までお手伝いします。

■ お知らせ

診断と治療社より「臨床遺伝に関わる人のためのマイクロアレイ染色体検査」/「Prof.山本のマイクロアレイ染色体検査入門」を上梓しております。



ロゴについて;
NPO法人「染色体・遺伝コンシェルジュ」のロゴは東京女子医科大学小児科の塩田睦記医師に作成していただきました。